1月8日。
この日は2011年の初練習。
この日は午前中のみの練習で、自分は仕事。
いつもなら見に行けないのだが、この日は“コウタの代”になって初めての練習。
なんとか見に行きたいと思い、都合を付けて見に行くことにした。
練習が行われている小学校に着いたのは午前11時過ぎ。
当然練習は終盤に差しかっており、実戦形式のシートバッティングが行われていた。
6年生が順番で打ち、新チーム(5年生以下)が守る。新チームの選手が守備時にどのように動けばいいか、を確認するための練習だ。
程なくすると、コーチが
「ピッチャー交代、コウタ!」
コウタがマウンドに上がった。
今年からピッチャーの連投が禁止となる。通常、大会では1日2試合行われるため、初戦で投げたピッチャーは2試合目に登板できない。となれば、ピッチャーは最低2人、多ければ多いほうがいいことになる。
現状コウタは3番手。このシートバッティングもテストの場だ。
結果は3イニングを投げて4失点。
ボールが先行する苦しいピッチングだった。フォアボールでランナーをため、エラーで得点を許すケースがほとんどだった。
練習後、涙をためてコーチの話を聞いていた。
帰宅後、涙の理由を聞くと、
「打たれて悔しかった…」
と言っていた。
ピッチャーはまだ始まったばかり。
打たれるのは当然だ。
問題はフォアボールと、テンポの悪さ。
ランナーを気にするあまり投球のリズムが悪く、それが守備の選手に伝染し、エラーを誘発することに繋がっていた。
とにかく打たれるのは仕方ない。というよりも打たれたほうがいい。守備のリズムをつくるのもピッチャーの役割のひとつだ。
その日の夜、コーチに言われたことを思い出しながらシャドーピッチングをしていた。
大切なのはこういったことの積み重ね。
まだ始まったばかり。どこまで成長するのか楽しみでならない。
