空飛ぶ野球少年

9月28日。

この日から、コウタが通う“トレセン”の対抗戦がスタート。

“トレセン”とは、高校で野球をやる予定の子、約200名を対象に、社会人野球チームの「Ｋスポーツ」が硬式野球を指導してくれる、というもの。
まあ、指導といっても、子供たちを8つのチームにわけ、総当たりの対抗戦を行うのがメインのため、それほど上達は期待できないが、硬球に馴れるといって点、さらには友達が増えるといった点では相当意味があるものだと思う。
ちなみに“トレセン”といっても先着順申し込みのため、入団に際しての優劣はない。

三ヶ日中からこのトレセンに通うのは5名。
コウタの所属する「アカ」チームには、ユウキ、ケントが、サトシが所属する「クロ」チームにはタカアキがいる。
送迎の関係か、三ヶ日の5人は全くバラバラになることなく、2チームに振り分けられた。

そしてこの日、この2チームが対抗戦で激突した。
アカチームでは、ユウキが1番ショートでスタメン出場。
クロチームはサトシとタカアキがともにスタメンで出場。サトシにいたっては“4番”を任された。

結果はというと、ユウキが5打数4安打と大活躍。
サトシは4番でフル出場。
タカアキはデッドボールで出塁。
ケントは途中出場ながら、ライト前ヒットを放った。
そしてコウタは、1インングを投げ無失点に抑えた。

全員が全員、この上ないスタート。


まあ、何が良かったかって、
週末に野球が帰ってきた！