第35話/もっと楽しく!もっと素直に!

ワカさん

2011年03月28日 15:34

3月27日。

この日は練習試合で袋井へ。

到着直後、複数の消防車がサイレンを鳴らしながら通り過ぎた。
大きな音をたてて、目の前の道を通りすぎた。

ちょっと嫌な予感がした。

火事のことではなく、練習試合のことで…


相手チームは6年生がひとりだけの若いチーム。
こっちは少ないとはいえ、6年生が5人いる。
何があっても負けられない。

1試合目の先発はエースのサトシ。

危なげないピッチングを展開し、ほとんどランナーを出さなかった。
攻撃の方は毎回得点を重ね、5回コールド勝ち。コウヘイがホームランを打った。


鋭い打球が三塁線を抜けホームラン。

まあ、順当な勝利だと思う。

しかしこの後、悪い予感は的中する。


2試合目の先発はコウヘイ。

学童大会では初戦に先発し、上々のピッチングを見せ、覚醒を予感させたエース候補。

しかしながら、この日はうってかわって最悪のピッチング。
ストライクが全く入らない。ストライクゾーン近辺にすら行かない。ボールはバッターの頭の上か、背中の後ろ。相手が打とうにもバットが届かない位の“クソ”ボールのオンパレード。

毎回失点を重ね、3回途中までに10点取られた。コウヘイに成長してもらいたいために首脳陣は我慢して使うがもはや限界。3回途中で玉数はすでに100球を超え、無念の降板。インフルエンザ明けで体調が優れなかったとは思うが、残念な登板となった。

次の回からはコウタが登板。

こちらもピリっとしない。

いきなりフォアボールでランナーを背負う。

が、牽制で刺すことに成功。左ピッチャーにはこれがある。

立ち直るかと思われたが、立ち直れずフォアボールを連発し1失点。


早々に人差し指の爪が割れ“クソ握り”で投げていたらしい。確かに握りがおかしい…

次の回からはユウが登板。

コントロールが売りのはずのユウもフォアボールを連発(当然コウヘイやコウタよりは少ないが…)。


とはいえユウはバッティングは好調で、この日も3安打。毎日の素振りの成果がカタチとして表れている。

2試合目はなんとコールド負け寸前…

それでも最終打席。サトシが意地を見せる。


初球を叩いた打球はセンターの頭上を遥かに超えフェンスに到達する特大2塁打!

そして全くアタリがなく、ボテボテのゴロしか打てなかったコウタが久しぶりにいいアタリ!


打球はライナーでライト前に一直線!(当然ライトゴロ…)アウトにはなったがホント久しぶりのナイスバッティング!

キャッチャーは2試合ともエイスケ。馴れないポジションで良く頑張った!


この日の打順は2番。スクイズを決めるなど存在感をアピール!

結果は1試合目はコールド勝ち。
2試合目はコールド寸前負け。

サトシが投げる時と、その他が投げる時でまるで別のチーム…

これでは勝ち上がれない…

多少の収穫はあったが、2番手ピッチャーを一刻も早く作らないと小学校での野球が終わってしまう…

ものすごく不安…

個々の頑張りに期待するしかない。

そして夜は新6年生の親子みんなで決起集会(実際はただのお食事会…)。その中で子供達にこの日の試合の悪かった(できなかった)ことと良かったことを言わせてみた。

なよなよして言わないのかと思ったが、それぞれがしっかりと問題点を口にした。それも実に的確に。
親が気が付かない所で子供は成長している。野球人としてだけではなく、人間として。

ストレスが溜まる試合ではあったが、各々が課題を見つけられたという意味では価値ある練習試合だったかもしれない。


試合はだれかのモノではなく、お前たちのモノだ!もっと楽しく、もっと素直に野球を楽しめ!

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