平成26年11月8日。
この日は『西部地区中学校新人バレーボール大会』2日目。
くどいようだが、チームの目標は“4季連続”となる『東海大会』出場。
目標とする『東海大会』があるのは、最後の中体連夏季大会と、この『新人戦』の2大会のみ。
6人しかいないチームの構成上、狙うはこの『新人戦』での東海出場となる。
部活における目標は『中体連夏季大会』での活躍。
その大会に向けて、各チームはレベルアップを図るために練習をする。
春先までは、さまざまな試行錯誤を繰り返し、最良を見つけ出す作業をするのが通常だろう。
今までの三ヶ日中は、他チームと同様に、“夏”にベストになるように、チーム作りをしていた。
だが今年の場合、部員数は2年生が4人の、1年生が2人の“たった”6人。
6人しかいないのだが、2年生のうち3人は、昨季に東海大会に出場したレギュラーメンバー。
レギュラーのほとんどが2年生だった西遠女子中と比べれば劣るものの、
他のチームと比べれば、その経験値は群を抜いていた。
しかもその3人のポジションは、アタッカー、セッター、リベロ(昨季)。
ポジションのバランスも良かった。
夏になると、どこのチームも大きな飛躍を遂げ、きっちりとしたバレーをしてくる。
6人しかいない三ヶ日中は、スーパースター的な一年生でも入ってこない限り、
大幅なレベルアップは期待できない。
伸びしろは他チームの方が、圧倒的に多い。
となれば、「貯金があるうちに目標達成しちゃおう」っといったところか。
まあとにかく、この『新人戦』に懸けていた。
この西部大会での目標は“2位”。
“西部2位”での県大会出場を目指す大会だ。
ベスト4を懸けての対戦相手は、大柄の選手を揃える大浜中学校。
決して大きくない三ヶ日中は、大型チームを苦手としていた。
1セット目は、長身選手に手を焼きシーソーゲームとなるが、
終盤に連続得点を挙げた三ヶ日中が1セット目を奪うことに成功。
続く2セット目は、経験を活かし高さに対応。
25対16で2セット目も三ヶ日中が奪い、ストレート勝ちで準決勝進出。
準決勝の相手は、“ライバル”と言ってもいい、麁玉中学校。
先の二俣大会ではフルセットの末、勝利することができたが、苦戦が予想された。
試合は案の定、“大苦戦”。
序盤は麁玉中がペースを握り、大きく三ヶ日中を引き離す。
が、中盤以降、三ヶ日中が持ち前の“粘り強い守備”を取り戻し、逆転に成功。
25対23で第1セットを奪取。
続く2セット目も、1セット目と同様の展開。
取りつ取られつの互角の展開となったが、
結局、25対22で第2セットも三ヶ日中が奪い、オールストレート勝ちで決勝へと進んだ。
この勝利で目標としていた“西部2位”をクリア。
「やった~」とでも叫ぶ場面だろうが、
安堵以外、何も感じなかった。
決勝戦では、西遠女子中と対戦したが、何もできずに敗戦。
西部大会は準優勝という結果に終わった。
とはいえ、チームとしての目標は達成。
“県ベスト4”を目指すという、新たな旅に出られるようになった。